[H2Oが……アニメやってただなんて……]


 SCA−自、基4%が絡んだ作品でアニメ化されたのって、これが初めて……というか、アニメにするんだ、というのが正直な感想だったわけで……。ただ、「暗い話」というカテゴリと、その流れの中でアニメになったのなら、それはまた残念なことでもあるのかな、などと。

 要するに。チェック漏れにかなりショックを受けております。


 今思い返しても、18禁ゲームトップ5は銀色、AIR、二重影マブラヴオルタナティブバルドフォース、あたりなんだろう。けれどそのうち、そのレーベル自体に影響された、のは、間違いなく二重影ケロQ。一時期、彼らを追い続けていたときもあって(灯穂奇憚などの同人含み)、祭祀関係の論文とか、哲学書を高校の図書室で読み始めたのはSCA−自さんがゲーム作成に用いた参考文献の一部をきっかけとしているわけで……。
 まあ、H2Oは確かに、終始現実の不確かさとか言語体系を問う終ノ空であったり、記紀の記述から独自に編み出した祭祀形態を謎解きの要因としつつ、剣術の細かな描写も入る二重影と比べると、幾分、オーソドックスではある。あるものの……SCA−自ですよ? と問わずにはいられない。


 そういえば、最近は彼らを追いかけていないな、と思った。
 多分、そこいらのホラーゲームよりよほど怖くて、よほど後味悪くて、よほど救いがなくて、でも根底にある深みに嵌れる作品に違いない。何故って、間違いなくあの書き手は、SCA−自という人は、書かずにはいられない人だろうから。
 設定の深さでなく、いかに自分が設定した世界観へ引き込むか、という奈須きの子の流れが出てきてからはアンダーグラウンドからも姿を消したような気がするけど、それゆえに、葛藤を書かざるを得ないんじゃないかと、いや、書いて欲しいんだと……。